畳の歴史 縄文時代編
畳の歴史は、縄文時代から始まります。
縄文時代は、約1万5000年前から約2300年前にかけての時代であり、日本列島に稲作が伝わる以前の時代です。
縄文時代の住居は、竪穴式住居と呼ばれる、地中に穴を掘ってその中に住居を建てる形式が主流でした。
竪穴式住居は、冬は寒く、夏は暑いため、床に敷物をして、保温や断熱をすることが重要でした。
縄文時代の遺跡からは
縄文時代の遺跡からは、住居の床に稲わらやコモなどを敷き詰めていた形跡が数多く発見されています。
これは、畳の起源であると考えられています。
縄文時代の畳は、現代の畳とは異なり、単純に稲わらやコモを敷き詰めただけのもので、厚みや形状も一定ではありませんでした。
しかし、縄文人にとって、畳は、住居の快適性を高める重要な役割を果たしていたと考えられます。
縄文時代の畳は、以下の役割を果たしていたと考えられます。
- 保温・断熱:冬は寒く、夏は暑い日本の気候において、畳は床からの冷気や熱の伝わりを防ぐことで、住居内の温度を一定に保つ役割を果たしていました。
- 湿気対策:日本の気候は湿度が高いため、畳は湿気を吸収することで、住居内の湿度を下げる役割を果たしていました。
- クッション性:畳は、クッション性があるため、座ったり寝たりする際に、身体への負担を軽減する役割を果たしていました。
このように、縄文時代の畳は、日本人の生活に欠かせない存在であり、その後の畳の歴史に大きな影響を与えたと考えられます。